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手術の失敗の可能性

角膜屈折矯正手術として世界的に主流となっているLASIKです。
手術を受けた人の98%が1.0前後の視力を手にしていると言われています。
しかし、その一方で視力が良くならなかったり、悪化する人も極わずかですが存在します。
リスクを考慮したうえで手術を受けて良い人とはどのような人なのか、またLASIKに代表される角膜屈折矯正手術に適さない人とはどのような人なのか科下記に記載していきます。

●今までの眼科手術との根本的な違い
LASIKは極めて成功率の高い手術ではありますが、それでも1000人に3人の割合で手術が不成功に終わることがあります。
ここで言う不成功とは、視力が手術の前の視力以下になる(悪化する)ことです。
近視の人の場合は、視力には裸眼視力とメガネやコンタクトレンズを装着した時の矯正視力とがあります。
たとえば、視力が0.05で、もし−5Dの凹レンズで矯正視力1.0の人の場合、その関係を式で示すと
0.05(1.0×S−5D)
と表すことができます。

RKもPRKもLASIKも角膜屈折矯正手術では、矯正視力1.0を確保しながら、裸眼視力で1.0以上まで引き上げるという目標のもとに手術が行われます。
角膜屈折矯正手術に限らず、これまで眼科医は視力1.0を目指してさまざまな努力をしてきました。
白内障であれば裸眼が0.1で矯正視力が0.2と言うように、メガネをしても何をしても視力が出ない人を病気ととらえ手術などによって治して来たわけです。
つまり、白内障の手術によってメガネをかけなくても0.6、メガネをかけて1.0<裸眼0.6・矯正視力1.0>の視力になるのであれば手術をする価値があると考えてきたのです。

一方、近視の場合はメガネなどによって殆どの場合はある程度まで視力をあげることができます。
裸眼で0.1でもメガネなどで矯正すれば1.0になります。それが近視の人の目です。

ところが角膜屈折矯正手術は<裸眼0.1・矯正視力1.0>の眼を<裸眼1.0・矯正1.0>にする治療法です。
それが1000人に3人の割合でたとえば<裸眼0.1・矯正視力1.0>だったが<裸眼0.5・矯正視力0.7>にしかならない人がいるのです。
つまり、矯正視力が手術前より落ちてしまうわけです。、
せっかく、矯正視力が1.0という正常値だったのに手術によって悪くなってしまった。
日本眼科学会が角膜屈折矯正手術にたいして慎重な立場をとっているのはこのような例があるからです。
LASIKでは、矯正視力が1.0に戻らない人がわずかに存在し、1000分の3(0.3%)の人が悪化します。
0.3%には矯正視力が0.1程度にしか上がらなかった人もいれば、バイ菌が傷口にはいって眼を摘出しなければならなかった最悪の人も含まれているそうです。
重度の失敗まで含めて0.3%の数字は高い数値とはいえませんがもしものことがある可能性があるという事実を手術前に理解しておく必要があります。

●なぜ視力がもとに戻らないのか?
眼科では矯正視力が2段階以上低下することを「悪化」と表現しています。
0.3%とは手術によって悪化した人のことを指しています。
なぜ悪化が起こるのかというと、その理由としては、手術の回復が不十分ではなかったと言うことが考えられます。
LASIKでは、角膜の上皮部分を全部切り取らずに、一部をフラップにして蓋のようにします。
レーザーで中を削った後、蓋を元に戻した後で徐々に傷口が治っていきます。
擦り傷を作るとカサブタができてだんだん治っていくように角膜の場合も、上皮と実質の間の傷口が治っていく時に、別のコラーゲンが合成され薄い膜を形成することがあります。
すると、ほんの少し眼の前に霞がかかったようなレースのカーテン越しに物を見ているような感じになります。
この膜が厚ければ視力もその分落ちるわけです。
これは、視力が期待通りに回復しないケースの一例であり、他にも傷口にバイ菌が入るなどさまざまな理由があります。
いずれにしても、手術が完璧に行われ、患者さん自身もきちんとしたケアをしていても体質などの条件によって傷口が思うように治らないことがあるのです。
これは、防ぎきれるものではありません。人の体の反応は、100%予想できるものではないからです。